タガタメ

子供らを被害者に 加害者にもせずに
この街で暮らすため まず何をすべきだろう?

意図的に加害者となる場合は問答無用でダメと言えるし、防ぎようがあるけれど、自分が意図しないところで加害者となってしまう場合も多々あるのだな、と最近起こった事件を目にしてそう思う。砂風呂も、いじめではなく純粋な遊びとしてやっていたのなら、意図しないで加害者となってしまう事件だろうし、9歳の男の子がおばあちゃんちに行くために自動車を運転した事件も、事故を起こそうと思って運転したわけではないだろう。

でももしも被害者に 加害者になったとき
かろうじて出来ることは
相変わらず 性懲りもなく
愛すこと以外にない

加害者にならないためには、「思いやりの心」が必要なわけで、他の人のことを考える「想像力」のようなものが必要だろう。「これをやったらどうなるのだろう」「相手がこれをしたら嫌だろう」「自分がこういうことをされたらどう思うか」といったことだ。「思いやりの心」を持つように愛情を注いで育てる、なんてよく言われているかもしれないけれど、「愛情」なんてのは意図的に注ぐものじゃないと思う。それこそ意図しないところで、無意識に、当然のように注がれるものなんだろと思うけど、どうだろうか。僕は愛せているのだろうか。




話は変わるけれど、NHKで放送されていた「デジタルネイティブ」と「Education2.0」を観た。自分以上に子どもはネットやコンピュータが当たり前の世界でこれから成長する訳なんだな、と今更ながら思ったわけで。生まれながらにしてPCやネットが身の回りにあり、キーボードの打鍵音が子守唄、Wiiリモコンがガラガラ代わり。それはないか。

そんな時代で育っていく子どもに僕は何が出来るのだろうか。何をすべきだろうか。「掲示板で犯行予告してはダメだ」とか「違法なダウンロードをしてはダメだ」とか、そんなの当然なんだけれど、そんな単純なものではなくて、いまの時代ではダメなものも、これからの時代ではダメとは言い切れないことが、きっと出てくる。僕なんかよりよっぽどデジタルネイティブになるであろう子どもが、「この街」つまり「ネットがあるという世界」で生きていくときに、適切な説明とか対応とかできるように、これからも僕も勉強していかなければな、と思う。ネットのあるこの世界は悪くないよ。

タガタメ/Mr.Children
アルバム「シフクノオト」収録