ドクターペッパーと私

ドクターペッパーが500mlのペットボトルから大噴火した。あ、火は噴いていないから、大噴出か。とにかくあふれ出すことあふれ出すこと。ブシューとかブワーとかジョワーとか音を立てて、まあ擬音は何でもいいのですが、まるで噴水の如く噴出しました。別に特におめでたいこともないので、ビールかけのように噴き出してくれなくてもいいのですが、何を思ったのか勢い良く出てきてくれました。おかげさまでデスクも服もびちょびちょ。おめでたいどころか、一気にブルーになりました。褐色の液体にまみれながら。

決して振ったわけではないのに。いつものように通勤中にSHOP99で購入し、手提げに入れて歩いて出勤。落ち着いた頃におもむろにキャップをあけたとたん、コレですよ。でも完全に自分の不注意です。以前にも何回か危ういことがあった。ぎりぎりのところでキャップを閉めて難を逃れていましたが、今日は思いっきり油断していた。いきなりキャップ全開しちゃいましたからね。今がチャンスだと言わんばかりに大挙してきましたよやつらは。

そもそもドクターペッパーは他の炭酸飲料に比べると、格段と噴き出しやすい成分でも入っているんじゃないかと思うんです。夏には「Coke+iTunes」のキャンペーンのために、これでもかとコカコーラを買ってきていたわけですが、噴き出したことなんて一度もなかった。プシュとかパスッとかポシュッとか、まあ擬音は何でもいいのですが、そんな音を立てるくらいで、いたって平和なものでしたよ。大挙する予感も感じさせなかった。でもドクターペッパーは常にスタンバっているような、思わせぶりな態度を示してくれるんですよね。いつも臨界ぎりぎりのような。

噴出した瞬間に子どもの頃の思い出が走馬灯のように浮かびました。友人と500mlの炭酸飲料を買ってきて、その中にラムネ菓子(クッピーラムネとか)を投入しすぐにキャップを閉める。閉めるタイミングを誤ると、噴水のように炭酸飲料が噴き出します。大人になっても噴き出しているなんて夢にも思わなかった。子どもの頃の自分が知ったらさぞかしガッカリするだろうな。ドクターペッパーこぼして服をびちょびちょにするような大人でごめんな。それをネタに嬉々としてブログ書く様な大人でごめんな。

それにしても、あのころはドクターペッパーになんて見向きもしなかったのに。なぜか「マズい飲み物」の代表格のように思っていたし、まわりもそう思っていました。いまでも「ドクターペッパーはマズい」と思われている方も多いのかもしれません。飲んでみるとおいしいんですけどね。好き嫌いの分かれる味かも知れませんが。ああ、それがまずいと思われる所以か。きっと大人の味なんですよ、きっと。もしくは自分の味覚がおかしいかのどちらか。なんとなく後者のような気がしますが。キュウリペプシも飲めちゃったり、野菜も独特なもの(ミョウガとかセリとかシソとか)が好きだったり、カルビよりホルモンが好きだったり。

まあそんな思い出はともかく、急いで拭きましたよそこらじゅうを。もうデスクもベタベタなんですが、困ったのは服についてしまったことです。不幸中の幸いだったのは着ていたのが黒いジャケットと黒いパンツだったので、中に着ていたシャツに少し褐色のシミが出来てしまいまったくらいで、大部分は黒いため、色は目立ちません。問題は臭い。こんな臭いが会社の人にバレたら、「あいつ、ドクターペッパーなんか飲んでいるのか。なんてマイナーな飲み物を飲んでいるんだ。そんな思考してる奴に仕事を任せられるか」なんて思われ、気になるあの娘からも「ドクターペッパーなんて飲んでいる人はお断りよ。わたしはPEPSI NEXを飲んでいるような人を選ぶわ、福山雅治のような」なんて思われて、それは飲み物関係なく、福山がかっこいいだけなんじゃないかと思いますが、ともかくこれは死活問題です。「ドクターペッパーで首になりました」なんてシャレにならない。

よくよく考えてみればこの香りでドクターペッパーとわかるくらいならその人もドクターペッパーを愛飲しているに違いないので、仲良くやっていけそうです。あと、気になるあの娘なんていないし。


たまには普通の日記を書きたくなって書いた。くだらないことを書くのは楽しいですね。