読書メモ「手紙(東野圭吾)」


またしても映画原作。ミーハーですみません。

両親が無く、弟のために必死で働いていた兄が強盗殺人で逮捕された。それ以来いつだって兄の存在が弟の人生に暗い影を落としていた。獄中の兄からの手紙と共に。

映画化にあたり、「感動作」だなんて煽られていたけれど、それは何か違うと思いました。まあ確かにうるっと来る部分もあったけれど、それだけで「感動作」と言い切ってしまうのはしっくりこない。「加害者の家族」の気持ちを追体験することによって、犯罪を犯すとはどういうことなのか、どうなるのかを知らしめる、そんな意図もあったように感じます。

とは言え物語としてはとてもよく出来ていて、一気に読むことが出来ました。個人的には「容疑者Xの献身」よりも好きです。同じくらい救いが無いんですけどね。